高校生首切り殺人事件

2014.09.24.Wed.07:30
私立の進学校に通っていた男子生徒のAとBがいた。二人の仲は悪くなかったものの、AはBから馬鹿にされたり、Bに辞書を取られて毛虫をはさまれるなどいじめを受けていた。
ある日の放課後、AはBを山まで誘い出し、2日前に盗んだナイフをBに見せびらかしたが、Bはそれを無視するように「お前の顔は豚に似ているな。」などとAに皮肉を言った。

Aは、Bが崖を登り降りしている姿を眺めていると、今までのいじめられた記憶が蘇り、吹き出す憎しみをぶつけるように、いきなりBの首に登山ナイフを突き刺した。

Bは驚いて振り返ったが、Aは止めることなくBを刺し続けた。Bが倒れると仕返しが怖くなり、AはBを殺すことを決意する。10分以上をかけてBの首を切断し、その首を蹴飛ばした。

ナイフは現場近くの土の中に埋めた。

しかしAは恐怖に囚われ、自分の肩をナイフで2回刺して誰かに襲われたように偽装し、車で通りかかった人に
「不良の3人組に襲われて友達が殺された」
と嘘をついた。

4月25日、Aは警察署の取調室に父親と一緒に連れて来られた。警察は父親の付き添いのもと、Aの怪我を取り調べた。

Aは犯行を隠すため供述の辻褄を合わせようとしたが、父親が帰った後、巡査部長らに
「これまでの供述は矛盾だらけだ。本当のことを言いなさい。」
と言われ、午後6時15分、Bの殺害を自供する。
Bを何回刺したかは覚えていなかった。

―事件の陰陽―
その後Aは初等少年院に送致され、退院後更生して有名大学に進学し、さらに大学院を修了した後、司法試験に合格して弁護士となった。

Bの遺族は家庭崩壊寸前の状態だった。遺族とAの父親は、35年間分割で720万円の和解金を支払う示談書を交わしていたが、40万円ほどを支払うと和解金を滞らせ、680万円が未払いのまま、1998年に死亡する。

2006年、事件を取材した著書『心にナイフをしのばせて』はノンフィクションとしては異例の8万部を超える話題書となり、多額の収益を得た。しかし違法にAの個人情報がインターネット上に公開されるなどの被害を受け、社会問題化する。

Aは2006年10月に「残された和解金を支払う意思がある、面会して直接詫びたい。」という内容が書かれている謝罪の手紙を遺族に送っている。
その後Aは弁護士を廃業し、Aからの連絡は途絶えてしまった。
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